まんがグリム童話吉原悪の華のネタバレ感想!主人公の運命と生きる強さを感じる作品でした!
2016/05/11
こんにちは、シナモンです!
今回は、『まんがグリム童話 吉原悪の華』を読んでみた感想です。
明治時代の吉原を舞台にしたストーリーで、ここで生きる女性の姿が印象的な作品でした。
ネタバレありの感想になっているので、先に試し読みをすることをおススメします!
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主人公が花魁になるのは運命?
主人公は、七緒という女の子で、吉原花魁の母の娘。
母がお客の相手をしているときに、「母さんおしっこ」といって登場します。
お客は子供がいることに興醒めして、母は面倒をみるように頼んでいた人を怒ります。
七緒には父親がいなくて、母が妊娠して堕胎に失敗したという設定です。
こんな感じで生まれて育てられた子供って、ちょっとかわいそうな気持ちもしましたが、成長して母と同じ仕事をすることになるんです。
本当は花魁をやりたくないと思っていたのに・・・
七緒の母は、数年後に後ろ盾となる旦那を得て、廓の女将になります。
ちなみに、女将は資産家の妻がなるケースや成り上がりのケースもあるみたいです。
なので、七緒の母は成り上がりですね。
そして、七緒は女学校に通うことになるんです。
もちろん、学校に行くときは、廓の娘であることは隠しています。
女学校に通う他の生徒たちは資産家の娘たちが多いので、世間体以上に冷たくみられるところがあるんです。
でも、七緒は家業が原因で、女学校を退学させられてしまいます。
女学校に通うシーンはもっと華やかで、七緒が女の子らしくときめくようなシーンが少しだけありました。
登校のときに出会う大学生で、名前も知らないけど、好きになった人です。
それで、この大学生が七緒の天使みたいになってくれるんじゃないかな?と思ったんですが、そんなことはありませんでした。
大学生と一緒に現実からの逃避行のような展開になって、幸せになれるほど甘いストーリーではなく・・・
七緒が花魁になっていく姿をみることになって、すごくつらい気持ちになりました。
七緒の母には愛情があるの?
七緒は、女学校を辞めさせられたことを母になかなか言い出せずにいました。
母が悲しむんじゃないかと思っていたんです。
このあたりまでは、七緒の乙女らしさがあったように思いました。
母に女学校を退学になったことを告げると、母はまったく気にしていない様子。
母は箔をつけさせるために通わせただけで、いずれは花魁として稼いでくれることを望んでいたんです。
母の愛情で女学校で勉強させていたと思っていたのに、違っていましたね。
それから、黒崎という女将の旦那が登場してきます。
これがすごく悪そうな顔をしていたんです。
黒崎は母が女将をしている廓を支えている人でもあるから、いい顔をしなきゃいけない・・・
でも、母は黒崎の相手をするも「ババア」「古い女は飽き飽き」と言って、七緒に相手をさせようとしました。
もちろん、七緒は嫌がるわけなんですが、誰も助けてはくれない現実がありました。
母でさえも、黒崎の機嫌を損ねないように、相手をしなさいと言っていたんです。
とここまででも、読んでてすっごくつらい展開・・・
七緒の母親には愛情はないのかな?とずっと思っていたんです。
ただ、母が「お前は廓の外では絶対に生きていけやしないんだ」と言う場面がありました。
他に選ぶ道はないからとあきらめなさいということですね。
これを七緒に理解せようとしたところに、ちょっとは愛情があったのかな?とも感じました。
でもその後、男たちを雇って、七緒を犯させたり、売り飛ばしたりしてたんです。
やっぱり、私には理解できない母のやり方でした。
でも、これがこの時代のこの世界のやり方だったんだろうなと思わなきゃいけないんでしょうね。
そして、七緒は男に犯されると現実を悟ったように別の人間へと変わってしまいました。
好きな人ができて、女学校に通っていたことが、実はおかしなことだったと気づいてしまったんです。
やはり、自分は娼妓と同じ世界にいてそれから逃れることはできないと思ってしまったんです。
ここから、七緒の花魁としての人生が始まります。
精神的にも肉体的にもボロボロになってしまうストーリーなんです。
そんな中でも、七緒が力強く生き抜いていこうとする姿が良かったです。
読んでいていると辛い場面もありますが、逆に励まされることもあるので、試しに読んでみてください!
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