こんにちは、シナモンです!
今回は、龍本みお先生の『キオクカプセル お兄ちゃんと、もういちど。』を読んでみた感想です。
記憶がなくなってしまうのは怖いけど、こんなことがあったらイイなとうらやましく思えた作品でした。
『キオクカプセル』って何?
主人公のまゆは過去2年間の記憶をなくてしまってました。
家には奏という兄がいて、まゆは覚えてないけど付き合っていたというストーリーです。
まゆと奏は兄妹だけど、両親が再婚して血のつながりはない設定です。
記憶をなくす前のふたりが、抱き合っていて「もっとぎゅっとして」とまゆがせがんでいた最初のシーンからドキドキしてしまうんです。
そのあと、まゆは階段から足をすべらせてころんでしまって2日間、意識がなくなっていたんです。
意識が戻ると父親のことは覚えていたけど、義理の母と兄の奏のことは覚えていませんでした。
まゆの携帯電話には記憶がなくなる前の情報がいろいろあるんですけど、それを知るのが怖くてまゆは携帯電話の電源を入れようとしませんでした。
まあ、携帯電話には人には見せられない自分だけの秘密もあるし、写真とかメールとかみれば何かを思い出すきっかけにはなりますよね。
でも、それをみるのが怖いって気持ちはよく分かる気がしました。
そんなまゆの携帯電話がキオクカプセルとして、ずっと残ることになるんですね。
とはいっても、まゆはやっぱり自分の過去が気になって携帯電話の電源を入れてしまうんです。
最初はパスワードが分からなかったけど、いろんな番号を試すうちにロックが解除されます。
携帯電話の中にあったのは、奏への想いが詰め込まれた未送信のメールでした。
奏のことが大好きで、なんで家族になってしまったんだろう?という気持ちがありました。
ん~これはけっこう切ないですね・・・
でも、まゆと奏は恋人同士になっていて、幸せな過去があったんですね。
もう一度、同じ関係にすぐに戻れれば良かったんだけど、すぐにはなれませんでした。
奏はまゆと恋愛関係だったことを告白するんですが、まゆはなかなか受け入られませんでした。
奏は今度は普通の兄と妹になろうとして、別に彼女をつくったりするんです。
まゆの気持ちが整理できていないのに、強引に元の関係になろとうとしてもなれないんですよね。
そして、奏が新しい彼女を家に連れてくることになって。。。
『キオクカプセル』の感想!
ここから、大きくストーリーが変わって、すごくドキドキする展開になります。
一度恋人になった兄が、記憶がなくなって、普通の兄と妹になってしまうのかと思ったら、やっぱりそうはならなかったんです。
まゆは奏に彼女ができたことに嫉妬していたんです。
奏はまゆを追い詰めてしまったこと。
自分がまゆを抱いてしまったことが、記憶喪失の原因になったんじゃないかと後悔していたみたいでした。
奏は自分は最低で、高校を卒業したらすぐに出て行くという覚悟までしてたんです。
でも、まゆは奏と離れ離れになるのは嫌な気持ちは、記憶を失ってからも変わっていませんでした。
そのときに、前の携帯電話をみて奏と幸せそうにしていた過去の自分をみて、今の自分の気持ちを再認識できたんだと思いました。
まゆは今の私も幸せにしてよという気持ちになっていたんですね。
それから、まゆと奏は再び、付き合うことになったんです。
もちろん、お父さんとお母さんには内緒だし、誰にも言えない恋で、ここからさらにドキドキ!!!
一緒に学校へ行こうとして、玄関でキスしてたら、母にばれそうになったりして、まゆの顔が赤くなっていたり。
好きな人と同じ家に住んで、学年は違うけど同じ学校で過ごせて、一度は妄想したことあるシチュエーションが満載でした。
それに、まゆと奏は結ばれる運命だったと思えるエピソードもあって、ストーリーもしっかり作られているなって思いました。
まゆが中学生のとき、ひとめぼれした男の子がいたんですけど、それが奏だったんです。
そして、新しい家族になって、恋人になってしまったんですね~。
記憶喪失になってもならなくても、結局、まゆは奏と幸せになれたと思うんです。
でも、奏はまゆをもっと大事にしなきゃという気持ちが強くなっていきました。
一度は、まゆを抱いてしまったから、もう一度と思っているけど、それを我慢してる奏もカッコイイかなと思いました。
このまままゆと奏がうまくいけばいいんですが、あるとき奏がフッてしまった元彼女がまゆの前に現れてしまいます。
また、ここからハラハラさせられてしまいました。
試しに読んでみてください!